第4弾は埼玉県にお住まいの榊原さんの愛犬・海(うみ)くんの登場です。海くんは国内でよく見るショータイプのラブラドールレトリバーではなく、ドッグスポーツや訓練向きのフィールドトライアルタイプということもあり、海くんのその才能を無駄にしないために訓練のエキスパートでもあるブリーダーさんに1日入門した様子をレポートしていきます。

まずはワンコのプロフィールからご紹介
  • 名前: 榊原 海(うみ)
  • 性別: 男の子
  • 犬種: ラブラドールレトリバー
  • 誕生日: 2004年7月20日
  • 家族になった日: 2004年9月12日
  • 性格: とっても社交的(時にはしつこ過ぎて他のワンコに叱られることも…)


生後54日目(お引き渡し時)の海くん
まだまだ赤ちゃん顔ですね(^。^)

海くんと巡り会うキッカケ

2004年6月末に1通のメールが届きました。頂いたメールは「黒のラブラドールレトリバーの男の子を探してます。9月中旬頃には購入して受け取りたいのですがいつ頃予約すればよいのですか?又、直接確認して納得のうえ購入したいのですが可能ですか?」という内容。9月中旬のお引き渡しとなると、これから産まれてくる子犬になるので、まずは7月20日頃に出産を控えている黒ラブがいることと、そのブリーダーさん情報(ブリーディングポリシー)をご案内しておきました。

すると数日後には今すぐ予約したいという内容のメール。お話しを詳しくお聞きしたところ、色々なサイトを見て回った結果、当サイトが一番信頼できそうで、そのポリシーにも共感できたことが決め手となったようです。本当にありがたいお言葉ですm(__)m しかも出産予定日の7月20日は榊原さんの奥様と同じ誕生日。これにはもう運命を感じずにはいられなかったようです。

お待ち頂くこと約2週間。待望の赤ちゃんが産まれました!ご予約頂いていた黒ラブの男の子は1匹だけだったので、その子が榊原さんのお家へ行くことに決まりました。しかも予定通り7月20日生まれ。榊原さんの奥様と同じ誕生日なので、子犬の名前は奥様と同じ名前にしようかという意見もあったようです。(もちろんその意見は却下となりましたが…)

お引き渡しまでまだしばらくあるので、ご家族皆さんで子犬と両親犬のサンダーくんとレディーちゃんに会いにいらして頂きました。予想通りの可愛いワンちゃんでみなさん大喜び。ブリーダーさんはドッグスポーツに力を入れているしつけと訓練のエキスパートなので、アウトドア派の榊原さんにはまさにピッタリだったようです。街でよく見かける他のラブとの才能の違いにもかなり衝撃を受けられた様子が印象的でした。その日の夜に榊原さんから頂いたメールを読んで、この子を紹介できて本当に良かったと感じた瞬間は今でも忘れられませんね…。

本日はお忙しい中、有り難う御座いました。サンダーもレディーも厚い愛情を受け、元気に育ってきた事を感じました。また、お金の為のブリーダーでなく、ラブラドール本来の姿を残したく、ブリーダーをしてると感じました。とても良いブリーダーとそのワンコ達に出会えた事を幸せに思い、橋渡しして下さった緒方さんに感謝します。有り難う御座います。

その後無事お引き渡しも済み、晴れて榊原家の一員となった海くん。お引き渡し以降も榊原さんからはその後の様子を時々お手紙やメールにてご報告頂いていたので、順調に成長している様子はよく知っていました。榊原さんは海くんを迎えられた当初からしつけには熱心で、早いうちからボール遊びで「持って来い」も出来るようになってしつけは順調そうです。

そしてお引き渡しから4ヶ月が過ぎてまもなく生後半年齢を迎える頃、しつけと訓練の秘訣を教えてもらうことと、成長のご披露を兼ねてブリーダーさんのお家に遊びにいらして頂くことになりました。そして2005年1月12日、4ヶ月振りに海くんとの再会。当たり前のことですが、赤ちゃん顔だった海くんはたくましい黒ラブに成長していましたね。

海くん登場!

さぁ、海くん生まれ故郷に到着です。でも当のご本人は「ココはどこだ…?」という顔で、今イチ状況が理解できていないようですねぇ…。

見慣れぬ風景にちょっと戸惑い気味の海くん。

「さぁ、海!出ておいで!」

ちょっと考え込んでいた海くんでしたが車の外へジャンプ。生まれ育った場所のことを思い出したのでしょうか…?

立派な少年に育った海くん。人間の年齢に例えると小学生くらいですね。それでは早速、これまでの成果をブリーダーさんにチェックしてもらいましょう。

「はい、見てください。これじゃダメですね~。犬が自分の行きたい方向へ勝手に向かっちゃっていますよね。これは人間と遊ぶことよりも他のことに魅力を感じてしまっている証拠です!」

ブリーダーさんがそんな海くんとコミュニケーションを図ってほんの数分。海くんはあっという間にブリーダーさんに夢中になり、さっきまでの自由気ままに動き回る様子とは大違い。

「こうやって、まず犬を人間に夢中にさせることです。何よりも人間と遊ぶことが楽しいことを理解させてください!」

ブリーダーさんの見事な犬さばきに圧倒される榊原さんご夫婦。

「・・・。」

その後、ブリーダーさんの的を得たアドバイスを受け、いざトレーニングに挑戦です。

「それではまず脚側歩行から始めましょう。犬が飼い主よりも前に出たらすぐに方向転換をして常にボスである飼い主のあとへ続かせることを理解させましょう。」

それではまずご主人から挑戦してみましょう。

「よし、海、しっかり付いて来い!」

「はい、その調子です!黙っていたら犬は何にも楽しくないですよ!声を掛けて犬と会話をしてください!楽しく楽しく!」

だんだんコツを掴んできたご主人。何だか今までの海くんとはチョッと違うみたいです。

それでは次は奥さまの番です。頑張ってくださいね!

「はい、いいですねー。その調子ですよ。」

海くんも慣れてきたのか、だいぶイイ感じになってきましたね。

十八番の「持って来い」に挑戦

明らかに海くんは来た時と変わってきましたね。おふたりとも脚側歩行のコツはだいぶ解ってきたみたいです。

「それでは次はボールを使いながらのしつけをやってみましょう。」

海くんはボール遊びが大好きで、結構早い時期から「持って来い」ができるようになっていました。実はこちらのブリーダーさんのワンコたちはボールに対する欲が他とは比べものにならないくらいズバ抜けて優れているんです。海くんもその血筋をしっかりと受け継いでいたようですね。

「いいか、海、マテだぞ。」

さすが海くん、ご主人が持つボールに夢中で目線をそらしません。やはり血筋って大切なんですね。

「よし、来い!」

「よし、いいぞ。その調子だ。」

次はいよいよボールを投げて「持って来い」の実演です。果たして上手くいくでしょうか…?

「海、こっちだ!」

大好きなご主人さまめがけてまっしぐらの海くん。十八番のボール遊びでは調子がいいようですね。

「よし、偉いぞ!」

無事ボールを持って来たところでワンポイントアドバイス。ボールを持って来たら無理やり奪い取ってはいけません。そのまま引っ張りっこをしながら遊んであげましょう。せっかく持って来たボールをすぐに奪い取ってしまえば、そのうちボールを投げても持って来なくなります。

得意の「持って来い」もワンポイントアドバイスのおかげで少しレベルアップしたようです。賢い海くんに奥さまも改めてビックリ!?

ひと通りレッスンを終えてブリーダーさんから今後のアドバイスを頂きました。やはり実際のワンコの様子を見てナマでアドバイスをしてもらうと違いますね。ほんの30分程度なのにここまで変わってしまうのですから驚きです。しつけのマニュアル本ではなかなかこう上手くはいきませんよ…。

何だか海くんのお顔が来た時と比べると随分凛々しく見えますね。きっと、海くん本人も自信が付いたのかもしれません。これからも頑張って海くんの才能をどんどん引き出してあげてくださいね。

それじゃ、また遊びに来てね!

トレーニングを終えて

やっぱり海くんはフィールド系の優れた血筋を受け継いだ立派なラブでした。ガッシリタイプのショードッグ系ラブもカッコイイけれど、引き締まった体型のフィールド系ラブは動きが機敏でやはり「これぞ本物!」という感じでした。

ここにはラブラドールレトリバーの他にボーダーコリーもいるのですが、どの子も作業欲において特に優れた系統で日本でトップクラスを狙えるハイレベルな子ばかり。とにかく聞き分けの良い子が多いので、本格志向の競技系飼い主さんにはもちろん、ペットとして飼育される一般の飼い主さんにも多くの支持を頂いている理由がホントに良く分かりますね。

▼その日、榊原さんから頂いたメールです▼

緒方様、御世話様です、榊原です。本日は大変寒く又、御忙しい中有り難う御座いました。先ほど散歩で「脚側行進」をしてみました、即席ながら少し進歩した気がします、しばらくは、「脚側行進」と「飛びつき阻止」を訓練をし、遊びながらボールの欲付けと欲出しに専念しようと考えてます。乞うご期待!!

ご丁寧にお礼のメールをありがとうございました。今後の海くんに期待していますよ!

その後の榊原さんファミリー

今回のトレーニングをキッカケに榊原さんファミリーは海くんの潜在能力を改めて知り、フィールド系ラブの魅力にハマっていったようです。

そして、海くん誕生から1年後、榊原さんファミリーは海くんと同じ両親犬から産まれた男の子を新たな家族の一員としてお迎えになられ、珊瑚(さんご)と名付けられました。

その後、榊原さんファミリーはフリスビー競技を知り、珊瑚くんにその才能を直感。そして日々トレーニングを重ねていった結果、なんと珊瑚くんはフリスビー大会の国内最高峰(ジャパンファイナル)の舞台で日本一の座に輝いたのです!
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さらに、珊瑚くんのお迎えから4年半後、榊原さんファミリーは同じく黒ラブの男の子を3匹目としてお迎えになられ、名前は真珠くんに決定!

榊原さんファミリーからお送り頂いた海・珊瑚・真珠3兄弟と過ごす楽しい日々の様子は、飼い主さんの声のページでご覧になれますよ(^o^)